黒田鉄山、泰正-廻剣素振り/輪の太刀 解説動画

杖道形の稽古は:

形は打太刀と士杖によって稽古するものであるが、普通、上位者が打太刀を行う。打太刀は気合の充実と互の呼吸を合わせ、常に気位を持って終始指導し、相手をリードする師の位といわれている。(兵庫県剣道連盟 杖道学科問題・解答集)

というものの、実際にはその場にいる者同士でやらざるを得ないし、特に初心者のうちは杖の稽古が中心で、太刀は二の次になってしまうので、昇段しても一向に太刀がうまくならない・・・、僕の話ね。

それでなんとかならないかと買ったのがこの本。たぶん唯一の杖道打太刀専用の教本だ。

古流へのいざないとしての杖道打太刀入門(松井健二)

とても良い本で居合にも大いに役立つ。それに神道夢想流杖術はもともとは剣術から派生したらしいから、太刀使いをしっかり稽古しないと杖術の本質もわからないのかもしれない、とこの頃は思ったり。

本の中に回刀用法というのがあり、太刀落、乱留、乱合で出てくるし、乱合では杖の回刀がある。

太刀落は横用法、乱留、乱合は縦用法になるようだ。

回刀と廻剣の動作はほぼ同じと考えられるが、回刀で右に返す場合は廻剣のように左手の握りを柄から離すことはないようだ。

いずれも両手ともに正中線上を動き、左右にぶれない。

廻剣素振りを稽古しておくと、杖道の回刀や、居合の「受け流しに切る」という動作がやりやすくなるんではないかと思う。

黒田鉄山直伝「廻剣素振り」 振武舘第十六代宗家・黒田泰正


かなり細かくわかりやすく解説されている

あとは動画をみて手の内、腕の動きを真似てひたすら稽古するしかない
腕(肘)を伸ばしたまま、というのが特に難しい

廻剣左右ともに左手は柄から外してしまうが、右手は刀が落ちないように柄を引っ掛けているだけで、コントロールは左手でしている感じがする
両手とも切り下ろした位置から上に正中線上を上下動するだけ

力をいれないというのは下の動画での鉄山先生も何度も繰り返している
廻剣の左右の手の内はスティックやマレットのグリップの練習が役立っているかな
杖/居合の先生が「親指と人差し指で柄をつまむ」といわれていた意味が、この動画でやっとわかったが、動画ではつまんでいるわけではなさそう

◯多田容子さんの新陰流輪の太刀解説の方がわかりやすいかも

柳生新陰流「転(まろばし)」「表裏(ひょうり)」実技編


こちらは左手を柄からは離さずに柔らかく振るので、杖道ではむしろこの方がよさそうだが、いずれにしろ柔らかく、正中線上を上下することが肝心-手の内の説明がないのが残念
新陰流では、球体、円、螺旋というのが大切だそうだ

左右に体を移動して受け流して切る動作は、太刀落の太刀動作に似ている-太刀落では受け流さず止め手(握る持ち方)で受けてから切るが、理想的にはカンと受けるのではなく、打ってくる杖を滑らせて受けるのだそう、それから切る


以下参考までに、黒田鉄山先生指導動画


和の太刀/左、形稽古の意義など

連続の動画を4分割しているらしい

1


2


3


4


DVD PR動画


追加







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